小説 運タマギルー 最終話 特大号

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滝川寛之の無料連載小説 「――それで、産むことにしたのね?」 優しくて柔らかみのある美声は当初から好印象だ。ベッキーは思う。こんなにきれいな声だったらどんなに良かっただろうと。だってわたしったら、断末魔のなかで叫びくるっ … 続きを読む

小説 運タマギルー 38

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滝川寛之の無料連載小説 ちゃーん♪ ほら、出てきなさいな。あらら、どうしてこうしていつまでもお芋が出てこないのかしら? もしかして……? ようやく気付いたようですよ。こんな時期外れに出てくるものといえば、太い太いミミズ位 … 続きを読む

小説 運タマギルー 37

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滝川寛之の無料連載小説 ベッキーは目を覚ました。あの井戸端。ススキ群のたどり着く先。頭を撫でてみる。頭髪は元に戻っていた。それだけではない。帯は相変わらずなくなっているのだが、浴衣もこうしてつけているではないか。声が届く … 続きを読む

小説 運タマギルー 36

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滝川寛之の無料連載小説 朦朧とした意識の中、彼女は震えた両手で必死に手探る。靄のようなものが邪魔だ。かき分けてかき分けて姿をみようとするものの、触れようとするものの、あろうことか感触は伝わらず、どうにもならない。ベッキー … 続きを読む

小説 運タマギルー 35

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滝川寛之の無料連載小説 考える。脳みそはこん棒でカチ割ったようにしてグラングランと、酷く重痛かった。 ひとつ水を飲みたくて井戸口へ顔をのぞかせてみる。のどはからからに乾いていた。しかしこの場所、自分が背中を流した時とまる … 続きを読む

小説 運タマギルー 35

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滝川寛之の無料連載小説 ことをおもいます。 なあ、たいへんだったろうて。そうじゃろう? アンダーよ。おまえはろくすっぽ飯も食わずに、厚揚げ屋の古い油ばかり啜っておった。何ともみじめなはなしじゃて。それから若い衆の小便を飲 … 続きを読む

小説 運タマギルー 34

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滝川寛之の無料連載小説 こを拭うとき、ほのかにエビのようなにおいが立ち込めた。中は洗いたくない。だって、ご主人様の生命が宿っているんですもの。 「帰ったら飯を食らった後、町へ降りてみるからの」 「どうしても、ですか……? … 続きを読む

小説 運タマギルー 33

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滝川寛之の無料連載小説 え、ええ! そうです! 彼の妻です! 女房です! 旦那もめでたい男じゃな。うらやましい限りじゃ。 「ただいま帰ったぞぅ――」 おかえりなさい、ご主人様。あの、ご主人様が留守にしている間にお客様がい … 続きを読む

小説 運タマギルー 32

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滝川寛之の無料連載小説 ぱり赤ちゃんを出すところですものね。開発すれば開くものなのだわ。けれどもこれでわたしはもう二度と一般常識的な大きさは適さなくなった。でもでも、ご主人様はわたしにずっとご褒美を与えてくれるだろうから … 続きを読む

小説 運タマギルー 31

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滝川寛之の無料連載小説 り。それらが円陣を作ってギルーを囲います。それからそれから、徐々にですが円陣が狭まってきますよ。これからギルーは袋叩きにあってぼこぼこのギッチョンです。さあ、どうしたどうした。 万事は休したかのよ … 続きを読む

小説 運タマギルー 30

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滝川寛之の無料連載小説 はて? 入り口は何処だろうか? 出口は何処だろうか? 考えてみるけれども、まるで見当がつかない。頭を抱え込む。脳内は非常に掻き乱れていた。 はあはあはあ……。 動悸が荒くなる。苦しい、とても苦しい … 続きを読む

小説 運タマギルー 29

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滝川寛之の無料連載小説 さあさあ、いよいよ運玉ギルー伝説の始まりですよ。たのしみたのしみの一件落着。そうでもありません。物語はまだまだ続くのです。 おとうさん……、おかあさん……、おねえちゃん……。 ベッキー寝言を発して … 続きを読む