自由詩 朝闇の小雨やぱらつきて

著書

滝川寛之の自由詩 *   朝闇の小雨やぱらつきて ぽつらぽつらと足音潜め 蛙の鳴き声が届きゆく 小鳥のさえずりもなく 雑踏は静けさに満ちて 唯々雨音だけが心を知らす 風もなく舞い上がることもなく 渡る先の虹とは … 続きを読む

自由詩 萎れた外界たるや葉先の雫

著書

滝川寛之の自由詩 *   萎れた外界たるや葉先の雫 窓辺の湿り気がしたり落ちる 闇から開け行く朝刻の 表情も靄に陽光閉じて されど詩人は詩を唄う 届きし想い舞い上がり 上空の青 君の住む街 野鳥のさえずりが合図 … 続きを読む

自由詩 闇夜と共に流れゆく微風

著書

滝川寛之の自由詩 *   闇夜と共に流れゆく微風 変わりとて今日も明日も それでも星々 夜道照灯 月明かりが観たい 願わくば それから朝陽を浴びる 君と共に 私は孤独身の詩人 明日には傍らに佇む 微風とは詩を唄 … 続きを読む

自由詩 摩天楼の灯が消えうせて

著書

滝川寛之の自由詩 *   摩天楼の灯が消えうせて 泉の動物たち 次第に眠りへ誘い 世界が滲み解けてゆくよう 今朝の色彩たるや 四季彩華 花言葉を贈る 君へ 私を あの花は寂しい想い 心と結びつき行くよう 互いの … 続きを読む

自由詩 珈琲の苦みに甘味を加えて

著書

滝川寛之の自由詩 *   珈琲の苦みに甘味を加えて 湯気の揺らめき世界は幻影とし 朝刻の中に生きる 聖の書物を開きて一文を流す 清さたる一善と二善と 愛猫が優しく微笑む頃合 彼方に佇む君のことだから 朝風と共に … 続きを読む

自由詩 朝刻知らせとして風

著書

滝川寛之の自由詩 *   朝刻知らせとして風 緩やかな陽光と薄霧と 寝起き姿の君が想を感じ 私は只々想を届け行きて 二人は今朝も絡まりゆく 微風として匂い滲ませ 香がほのかに甘く恋し空 純情たるや夢幻とならず … 続きを読む