小説 運タマギルー 11

連載小説
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家に帰ると、さっそく部屋のエアコンをつけて空気を冷やす。とても冷たく乾いた風がベッキーのロングヘヤーヘ向けて届く。ドライヤーの弱をしたみたい。きもちがよい……。瞳をとじると、心底、無に等しくなった。やがて脳天に睡魔が襲いかかる。

少しだけ昼寝しましょうか……。うん、そうしましょう。

白いシーツが敷かれたベッドへ横になり大きめの枕を整える。

一体、何時間くらい夢を観ずに熟睡していたのだろうか? 目が覚めたのは自身を起こすお姉ちゃんの声があったからだ。

ベッキー! 学君て男の子から電話かかってるわよ。ほら、おきて!

う、ううん……。

「はいもしもし代わりました。ベッキーですけれど?」

本当に学君なのか怪しい。なので第一声は畏まって電話を受けた。

もしもし、おれ。学だけど?

本当に学君?

ああ。

ほんとう?

ああって!

意識が夢心地から正常に戻る。

ごめん、今寝て居たところだったからぼんやりしてて、何度も聞いちゃった。本当にごめんなさい。

いや、別にいいんだよ。それより電話かけたのはな――。

学君とは最近パーラーで固定電話の番号を交換したばかり。携帯でないのはこの時代にはまだなかったからである。

学君は早めに海水浴へ行きたいようす。その旨の電話。ベッキーは水着を購入しているので構いやしなかったのだが、正直言うと心の準備がもう少しだけ欲しかった。何せ少し大胆なビキニだ。学君はそれを見てなんて思うだろう? わたしの身体を見つめて何を想像するかしら? 嗚呼、わたしったらいけない女の子。こうしている間にもお風呂場でオナニーがしたくなるだなんて。本当にはしたない女だわ。

学君との電話を切った後、ベッキーは梓へ電話を掛ける。海へ行くのは三人でだ。決して学君とベッキーだけの二人で行くわけではない。三人の都合にあわさなければならなかった。せかしてきたのは学君なのに幹事はわたしだなんてなんて酷い男なんでしょう。そんなことはみじんも思わない。彼が電話を掛けて来たことに対して嬉しかったし、海水浴の約束もできれば早く行きたいと内心思っていたから。

「ベッキーは平日が良いのでしょう? ほら、教会とかあるじゃない?」

「うん、そうね。その方が助かるわ。梓はいつがいいの?」

「わたし? わたしならいつでも大丈夫だよ♪」

「学君も早く行けるならいつでもいいとは言っていたけれど……。いつにしよっか?」

「そうね……。明後日頃にしてみる? 明日じゃ早すぎるでしょう?」

「うん。それじゃ明後日……。ごめん、直ぐ切って学君に掛け直さなきゃ」

電話を切る。学君へ掛け直してから明後日の約束をした。天気が気がかりだが、まず大丈夫だろう。梅雨明けはとっくに過ぎている。いまは真夏の真っ最中なのだから。

明後日の火曜日。朝露と共に近郊の街路樹群からミンミンゼミの鳴き声が聞こえる。あるいはアブラゼミかどうかは知らない。けれども、無数に届く虫たちによる朝の挨拶みたいなものが、この時、上等のベッドに横たわるベッキーの耳へ、けたたましく、ときとしてまろやかに届いていた。

エアコンの室温調整は二十六度。申し分なく熟睡できる環境である。目を覚ますと、だるさと共に筋肉痛みたいなものが体中を襲っている。エアコンによくあるやつだ。もう慣れていることではある。だけども、その疲れみたいなものが、ベッキーを二度寝へと誘惑する。

真っ白なシーツには黄ばんだシミが新たにできており、まるで昨夜の就寝前に吹いた潮の記録をそこにだけ刻印したみたい。オナニーをするようになってからというもの、逞しい男根への欲求は増大するばかりでしょうがない。もし、学君のペニスのサイズがわたしの思っていたほど小さかったらどうしようだとか、そう言うくだらないことを計算してみたことがある。ヴァギナへ挿入する指の本数の調整というやつだ。だけども、彼女の膣へは最高で人差し指と中指の合わせた二本が限界である。アナルへは小指一本だ。

二度寝の夢遊時間から軽く瞼を開いてみると、第一に気が付いたのがクリトリスの勃起。朝立ちというやつである。ベッキーはおもわず利き指の人差し指を恥じらいのそいつにあてがってから何度も何度も摩擦した。きもちよい……。とってもきもちがよいの……! 嗚呼――! 昨夜のオナニーに続いて今朝も潮を吹くベッキーは、もはや人間ではなく、一つの獣へと化していた。

綺麗な海水浴場へは沖縄本島の中でも西海岸が良い。ベッキーの街は東海岸側である。お母さんの話では、西海岸最寄りの宜野湾市に最近できたビーチがあるという。そこにしたらどうかしら? と昨夜の食事時、会話を交わしていた。西海岸のビーチへ向かうのに自家用車は必須だ。お母さんのほうも用事が無く空いているとのことで、送迎がてらビーチパーティーをしましょう♪ と楽しみにしているみたい。

ビーチパーティーに準備するものは一切ない。電話予約の時に施設側へすべて注文していたものだから海水浴に必要な物だけで済む。着替えだとかタオルだとかシャチ型の浮き袋などだ。今回、お姉ちゃんはいかないという。高校生なので気を使ったのだろう。ダイエットに成功したお姉ちゃんは一体誰に裸を見てもらっているのだろう? 考えてみてもしょうがない。彼女には最近、内緒ごとが増えているみたいで、妹のベッキーに何か隠しているということは知っていたし、それについて恐らく異性がらみだろうということも当然ながら感づいていた。今朝の集合場所はベッキー家だ。梓と学君は予定時間よりも三十分早く来てくれていた。

さあ、いきましょう♪

ああ、いこう!

ええ、行きましょう♪

さあ、ワゴン車へ乗ってちょうだいな♪ お母さんの運転は丁寧よ♪

県道241号線から浦添大公園向きへと車を走らせた後、国道58号線へと出る。その頃には丘の上から西海岸一帯が眺望できていた。海は近い。車内エアコンは全開で少々寒気を催していたが、それでも真夏の暑さは車窓からうかがい知ることができる。陽光の煌めきがベッキーの右腕を照らしひりひりとしたけれど、日焼けなんぞしてもかまわないと

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