連載小説 この世の果てにおいて(愛するということ2) 5

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滝川寛之の無料連載小説

 

「――あいつと寝たのか?」

どうしてそうなるの? 正直、困惑して訳が分からなかった。つまりはそうなのだろうということは理解できる。私はやってないのに。でも信じないのでしょう? 寛之さんはカマをかけられて奪われようとしているのよ? どうして気が付かないの? ねえ。寛之さん、きいて。親友の智之さんはあなたが邪魔だから縁を切ろうとしている。あなたたちってその程度の関係だったの? わたしにはとても信じられないことを彼はやったの。友情をこんなあっさりと捨てるほど、わたしはいい女なんかじゃない。でも違うのでしょう? あなたたちは互いに醜くくなっていってる気がするの。でもそうじゃない。違うわ、ごめんなさい。悪いのは一方的に智之さんの方ですものね。寛之さんは純情だから直ぐに信じ込んじゃって、もうこうなった以上、わたしが何といおうが聞く耳持たない。そうよね。つまりは終わりだってことなの? ねえ、寛之さん。それってあんまりだわ。

佳子は思わず天を仰いだ。高い天井の化粧ボードを固定している白色のついたビスの一つを唯々見つめてみる。それからやりきれなくて窓辺から望める外界を細目で注視した。当然、集中したところで何も見えないほど真っ暗。徐々に意識が遠のき、瞑想に近い状態になる。受話器はそのまま耳に当てたまま。寛之は沈黙している。彼女から切るのを待っているのだろう。

 

――このさき、どうなるのだろう。

 

わからない。一向に見えてきやしない。佳子は受話器を元の場所へ戻した。さよならを言わなかったのは続きを期待したから。そうではない。もう終わった、その一心他ならない。もう話すことはなかったから。だから無言のまま切った。ただそれだけ。明日になればすっきりしているのだろうか? それは違う。無言のまま切ったことで、尚更、後味が悪くなってしまったから。

 

――明日も電話かけなきゃ、彼に。寛之さんによ。わたし。

 

佳子は夢を観ていた。遠い遠い記憶のような、ふわふわとしていて何だか心地よい。そんな夢を、みていた。寛之よ、寛之や。やれ、寛之よ……。だれ? だれなの? あなたは誰なの? わたしに背中を向けて向こう側へ呟いてる。さっきからそうじゃない。どうしてなの? 向こうに寛之さんがいるっていうの? それともこれから現れるの? ねえ、あなたは誰なんですか? おしえて。

ハッとする。そうか、ここはわたしの世界、わたしの夢の中のはずよ。なのにどうしてかしら? 訳が分からないじゃない。全く矛盾しているわ。だってそうでしょう? これじゃコニードックにピクルスのみじん切りが山盛りにして出された代物と同じくらいに滅茶苦茶じゃない。わたしは正真正銘の真っ当な夢を観ていたいの、わかるでしょう?

「ひとつになれ、ひとつになるんだ……。寛之や、やれ寛之よ」

どうして私には言ってくれないの? わたしはあなたの言葉の意味がちゃんと理解できるのに。わたしだってもう子供じゃないの。その言葉の重さは承知しているわ。でもまだ未経験なの。智之君の話しなんか全部でたらめのウソなの。本物の大ウソつきなのよ。それをどうやって寛之さんへ伝えればいいっていうの? ねえ、おしえて。教えてくれませんか?

「佳子」

後方からいきなりだ。しかも近距離に感じた。そう悟り思いっきり振り返り見る。誰もいやしない。辺りは青の世界でしかなかった。とても青い、信じられないくらいに。透明でいて水のような、写真で見たことがあるあの源流のように。青い。天と地の区別など利かない。まるで水中の仲の世界、青の物質しか存在しないような世界。それはあたかも水風船の中に閉じ込められたようないびつさすら感じる。

 

じゃんぐじゃんぐじゃんぐじゃんぐ――♪

 

これっていったいなにかしら? あなたはだれなの――♪

 

これが青の世界――♪ 青でしかないの――♪

 

でもそれっておかしなはなしよね――♪

 

じゃんぐじゃんぐじゃんぐじゃんぐ――♪

 

起死回生といえばいいのかしら? よくわからないの――♪

 

じゃんぐじゃんぐじゃんぐじゃんぐ――♪

 

あなたは――♪ あなたは――♪

 

じゃんぐじゃんぐじゃんぐじゃんぐ――♪

 

夢がら覚める。はあはあはあ……。少し踊り疲れたみたい、いえ、ちがう。ちょっとまって。それって夢の中の世界でしょう? そうよ、現実に起きたわけではないのだわ。でも、ちょっとまって。どうしてわたしったらこんなにも疲れ果ててしまっているの?

 

「夢であっても、そんなことごくまれにある事だもの。そうよ、そうに決まってるわ」

 

でもあの後方から聞こえてきた声はたしかに寛之さんだった。その事が救いのようにも思う。そうではない。つまりは彼は亡霊だということ。そういうことになる。もしかして寛之さん自殺か何かしちゃったの? うそでしょう? 信じられない。明日必ず会いに行かなきゃ。いえ、会えないはずだから電話を直ぐにかけなきゃ、朝一でよ。今はまだ夜中なの、仕方がないことってあるものね。待ってて、寛之さん。わたし、必ず連絡するから。まってて……。

 

はあはあはあはあ……。

 

今夜の夢はとにかく恐ろしい。そうおもう。寛之は叩き起こされたようにして目が覚めた。いつものようにして流しから真水を一気飲みする。今回はコップを使わずに直に口へ含んだ。

なんだかミュージカルのような感じだった。感想としてはそれ。だがしかしそれでも恐ろしい世界であったことは言うまでもなく、あの青い世界というやつは果たして地獄の三丁目当たりだったのだろうか? 三途の川だけに? うそだろ? 考える。まとまらない。

どうして佳子がいたんだ? わからない。あの世界に、夢のまた夢のような世界に彼女が確かに居た。どういうことなんだ? まさか、あの男が連れてきたというのかい? だけど、どうして? 佳子と終わったからなのか? そうことなのだろう? 言えよ、はっきりしてくれ! おれは、おれは、この先でどうなるのだ?

恐ろしいと思う。寛之は思わず頭の後頭部を片手で思い切りよく掻いた。

朝の寝起きは最悪、今日の予定は無し。そうでもない、宿題や受験勉強などある。こなさなければならない事、放っておいたこと。その内って気持ちが確かにあった。甘えといえばそこまで。

タオルケットは畳まずにほっぽったまま食卓へ向かう。顔は洗わない。気持ちが乗らなかった。疲れている、寝起きからそうだ。そう呟きたくなるほどに憔悴。正直、朝ごはんすらどうでもよい。でも食べなきゃだろう? せっかくお母さんが早起きして作ったんだもんな。自分用の弁当と相まってだけど。今朝のあまりものかな? まてよ? いつもは塩おにぎりじゃないか。何をいまさら。そんな贅沢などこの家庭になんてない。ウィンナーだと? あるわけがない。スクランブルエッグにスライスチーズだと? ふざけるのもいい加減にしてくれ。俺はただの最低辺な息子さ。片親の受験生。いやまて、高校へは行かないんだった。そっか、今日も受験勉強しなくていいんだった。ならかなり暇になる。どうする? おれ。電話が鳴る。

「――もしもし? 寛之さん?」

その美声はいつだって心を打つものがある。初恋に近い感覚。

「ああ、そうだけど。朝一からどうした?」

「無事かなと思って、いえ、なんでもない。只、誤解を解いておきたかったの」

「それなら聞く必要はない、そうだろう?」

「ちがうの! おねがい、きいて」

「なら会えるか? これから」

「今日は無理なの、家族で出かけなきゃだから」

「そっか、わかった」

少し間が開く。二人は海中に潜む小魚のようにしてしんとしたまま。

「夜にまた電話します」

佳子が先に口を開いた。思わずむきになって寛之が即答する。

「出ないと言ったら?」

「おねがい、出て……」

彼女のそれは涙目に染まっているように感じた。たまらなくなる、やりきれない想い。どうして俺はこんなにも意地悪なんだろう? 自問したところで理解できない。初心、そう言ってしまえば楽になる。

電話を切った後、想いに老け込んでみる。もしかしたらこんなにも人を好きになったのは生まれて初めてかもしれない。そう思う。布団へ行ってダイブした。タオルケットで顔を思いっきりふさぐ。息苦しさなどみじんも感じやしない。それほど深い想い。どうにだってなるさ。どうせ俺は都会へ飛ぶ男だ。もう会わないほうが良い。

今日は一日、布団でごろ寝を決め込むこととする。何処にも行く気が起きないし予定すらないから。勿論、作ろうものならある。ひとつは佳子と会うということ。電話を取るということ。何故か拒絶反応が起きるこのへそ曲がりは何処から来たのだろうかという自問に対して、どうせ俺では駄目だろうという諦めから。東京だものな、東京。考えるとどうにもならない。でも東京の話は彼女が駄目だと悟ったから他ならず、本当ならば親友と同じ高校へ進学するつもりだった。智之とこじれた以上、例え佳子と解決へ向かおうとも、東京行きは必然的にそうなる。それが最後の友情たる示しだから。あいつとは長いこと友達を続けてきた。

 

寛之さん、お願い。電話に出て……。

 

家族の用事は昼過ぎに住んで帰宅した。佳子が早く帰りたいと申し出たから。そんなに遠出の用事ではなかったので両親は承諾してくれた。寛之さんと電話で話したいの、その一言で相手は気が付いた。悟ったようにして何も訊かなかった。

 

寛之さん、あのね、わたしはあなたのことが好き……。

 

夜になる。今日は結局、寛之と通話ができなかったけれど、何故だか想いが届いたような気がした。それは以前からなのだろうか? わからない。但し、だいぶ前から態度で示してきたことではある。彼の親友とは違う初心さにもひかれていた。

 

寛之さん、おやすみなさい……。

 

就寝前に瞑想してみる。彼のことで頭がいっぱいで、その世界はやはりそうだった。叶うはず、きっとそうよ。いつか近い未来でそうなるはずだもの。寛之さんが中学卒業する前までにわたしたちは一つになるの。きっとそうよ、そうに決まってるわ。だってそうでしょう? わたしはこんなにも彼のことが大好きなんですもの。当然よ。

 

せまりくるなみおとよー♪ わたしはいまー♪

 

こいしこいごいしさやー♪ (にじのよう♪)

 

いつもー♪ いつまでもー♪ (もうだめなのね♪)

 

ああー♪ そらもー♪ だいちすらー♪ わたしー♪ わたしはー♪

 

(じゃんぐじゃんぐじゃんぐじゃんぐ……♪ ああー♪)

 

あんまりよね、わたしったらしんじられないの♪ だってそうでしょう? このせかいはまるでじゃんぐなんですものー♪

 

あーあ♪ あーあ♪ あーあ♪ あーあ♪

(あーあ♪ あーあ♪ あーあ♪ あーあ♪)

 

きせいをはっしてもなにもみえないのー♪ そうよもうだめなのー♪

 

わたしはー♪ わたしはー♪ (ゆめからさめないのー♪)

 

だめっ! おきちゃだめなの! ねえ、わたし。おきちゃだめー!

 

(じゃんぐじゃんぐじゃんぐじゃんぐ……♪ ああー♪)

 

あしたになればわかるわー♪ だれだってそうだものねー♪

 

わたしはー♪ わたしはー♪ (ひとつになるべきよー♪)

 

あ・し・た・あ・な・た・へー♪

 

あーあ♪ あーあ♪ あーあ♪ あーあ♪ あーあ♪ あーあ♪

 

こいびとたち、こいするひとたちー♪

 

あしたは、かならーずー♪ あーえーるのよー♪(あってみせるのー♪)

 

だから、だから、ないちゃわないの。わたし、わたしーはー♪

 

わたしはあなたがいちばんすき。あなただけがいちばんすきよ、ひろゆきさん――。

 

翌朝、思い立ってパーラーへ出向く。待ち合わせを交わしたわけではない。何故か会えるような気がしたから。彼なら来る、絶対に。そうよ、そうに決まってるわ。

二時間待つが、寛之は来ない。テントから少し出ると夏の陽射が痛かった。そうね、やっぱりこないわよね。わたしったら、とんだ運命を感じていたのだわ。そうよ、気のせいだったのよ。でも……。

「佳子ちゃん――」

ハッとして振り向く。髭おやじ。今日はパーラーが暇みたい。

「どうしたんだい? 涙目になっちゃって」

彼女は涙を人差し指でぬぐう。

「かわいそうに……。待ち合わせだったのだろう? 誰とだい? あの二人組かい?」

はい……。でも違うんです。そのもう一人の方に用があって……。

「そうか、寛之君だね?」

はい……。

「あの子たちなら金銭乏しいから滅多に来ないぞ。本当に待ち合わせてたのかい?」

いえ、そんなんじゃなくて。わたし、会えるかなって……。

「そうか、運命を感じているのだね? 君たち二人の」

はい……。

「そうかそうか。佳子ちゃん、何か飲み物でもどうだい? おじさんがご馳走してあげよう。そうだな、こんなときはしゃきっとしたものが良い。スプライトでどうだい?」

はい、いただきます。ありがとうございます。

「いいんだよ、こんなに可愛く泣く子をほっとけないからね」

スプライトはクラッシュ氷でキンキン。カップは紙製のロングサイズ。ストロー付き。佳子はなんだか悪いと感じ、コニードックを注文して食べた。本当に美味しい。いつだって期待を裏切らない味。人気店なのも頷ける。きっと都会でも通用するはずよね。そうだとおもうの。独りで呟いた。店主は持ち場に戻っている。

このあとどうしようか? 彼らの釣りのポイントへ行ったところで居るわけでもないし、学校? そうじゃない。今日はもう会えないのだ。そう思うとやり切れない気持ちになる。嗚呼、本当に悲しみのミュージカルのようだわ。かなしい、かなしすぎるの。わたし、絶対に気持から離れたくない。だってそうでしょう? わたし、もしかしたら初恋なのかもしれないのよ? そうよ、こんなに人を好きになったのはじめて。以前、付き合ってた年下彼なんか本当はどうでもよかったの。本当に何となくだったわ。でも運命は変わったの、寛之さんと出会ってから、わたしは毎日がきゅんとしてたまらなかったんですもの。

佳子はなんとなしに学校へ向かう。小学校の方。何だかブランコで身体を振りたい気分だったから。独りでも構いやしない。いや、逆に一人のほうが良かった。思想を巡らせつつブランコと戯れる。上空は青空で、それを見上げながら踊る。舞う。口笛なんか吹く気力などないけど、それでもって口ずさんでみてもいいかも。そんなことを思った。

小学校につくとやはり誰もいない。小学生もさすがに酷い暑さで陽光照り付ける遊具とは遊びたくないらしい。思う。佳子は独占的で開放的な気持ちになる。それから一声、グランドへ向けて「あーっ!」と叫んでみた。クラブ活動の野球部すらおらず、のんきな学校。そうでもない。グランドが狭すぎるので、サッカー部も野球部も村営のグランドへ向い練習を行っている。体育館も小さいのでクラブ連中は、皆、他でやっている。そのほうが同村他校との練習試合も兼ねきれるので、うま味もある。

独りブランコに揺られながら寛之のことを考えてみると、悲しいような、怒りに似た感情だとかごちゃまぜになってやりきれなくなったけれど、それを解消するようにして動く景色というものが何だか心地よく感じた。

唄を口づさんでみる。流行りのJポップス。男女から人気である国民的女性アイドルグループの曲。歌を唄いながらブランコに揺れるというのは、とてもミュージカル要素があって気分が晴れ晴れする。正直言ってたのしいし、心地よい。

結局、今日一日、寛之に会うこともなく、近場の公衆電話から母親へ迎えに来てもらった。しんとした無口なる車内。流れていた音楽はアメリカンなバラードで、それは夕方人気番組のFMラジオ放送。日系ハーフのディスクジョッキー。

今夜の夕食は取らない。代わりとして手製のバナナスムージーを飲んだ。母親は心配そうにしていたが構いやしない。本当に食欲がなかったから。美味しそうな料理だったけど、ハンバーグステーキは明日の朝にでもサンドして食べるからと断っておいた。長風呂に浸かる。

佳子は裕福な家庭なので、部屋のエアコンがきいていて快適そのもの。早めに眠ろうかと思ったけれど、どうにも脳が覚醒されてしまっててんぱっている。しょうがないので日記をつけることにした。思い思いの言葉で綴る。そうやって嫌なことなどはやり過ごしてきた。今日だってそう。

思い立って寛之へ手紙を書く。手渡しではなくて郵便で送りつけるつもり。住所はタウンページで調べれば一発。部落と親の名前を知っていたから。どうせ会ってくれないだろう、渡すにはそれしか方法が思いつかない。しょうがないこともある。電話もいずれ一切繋がらなくなるだろうし。

かなしいわよね、ええ。とってもかなしいわ。手紙を一方的に送り付けることしか繋がれる方法が無いだなんて。しかもすべては誤解から始まったことなのに。ボールペンで文字をなぞるうちに涙が込み上げては、便箋へこぼれ落ちる。それをそのまま使おうと思った。気持ちを察してほしいから。

 

前略

 

寛之さん、わたしまだ手紙の書き方とはあまりよく知らないけど、でも伝えたいことって上手くまとまらないから。

 

ちょうど、手紙を渡そうと思ってたの。だからこうして今、書いてます。

 

わたしね、先に言いたいことといえば寛之さんのことが本当に大好きで、死ぬほど大好きで、でも、寛之さんの親友のこと良くしてくれるし、なかなか三人でってなると言葉を出して言えなかったの。

でも、今こうして言えたってことは、やっぱり手紙を書いておいてよかったのかな。なんて考えてます。

 

本当にうまく伝えきれなくてごめんなさい。わたし、ほんとうに彼とは何にもないの。寛之さんの親友のこと。智之さんのこと。

 

彼は本当に嘘つきだと思う。それだけが許せなくて。

 

でも寛之さんの親友であって、寛之さんからしたら彼のいうことこそ真実で、わたしがこうして誤解を解いても駄目なことくらいは悟ってます。

信じてとは言えないけれど、でも、わたしは寛之さんから誤解が解けて、また新しく朝が明けることを願ってます。

 

わたしね、寛之さんが行く高校へ行きたいと考えていて。それを寛之さんが教えることが無くても、わたしは先生伝で知る必要があると思うの。

だってそうでしょう?

わたしは寛之さんのこと本当に大好きだし離れたくないから。また傍で、向かい合って話が出来たらいいかなって考えてる自分がいてどうしようもないの。

 

わたしはずっと寛之さんのことが好き。それを変える必要なんかない。そう思います。

 

今年が終わって来年には寛之さんが学校からも居なくなるけど、でもわたし、また手紙を書き続けてあなたとずっとつながっていたいです。ごめんなさい。

迷惑かもしれないことくらいわかってるつもり。

でも、わたしはこのままでは終われない気持ちで一杯なの。わかるでしょう? 全ては誤解から始まったことなのだから。

寛之さんがこのままいなくなる、消えてしまって。電話ももう取らないんじゃないかなって心配だけど、きっとあなたのことだからそうなのだろうなって。

だから手紙書きました。

 

わたし、もう寛之さんと駄目かなって思うと、それ以前の問題として智之さんと会うことも無くなると思うの。彼からの電話にも出るつもりはないし、町で会っても、学校で会っても無視を決め込むつもりだから。

でも、もしも寛之さんからわたしを向いてくれたら。わたしは喜んであなたと会話を楽しみたい。それ以上の関係になるつもり。

 

住所はタウンページで調べました。そんなこと言うまでもなくだと思うけど。

 

わたし、これから毎月一回手紙を一方的に送るつもり。寛之さんの気が変わって文通とかなれば、それはそれでうれしいし、そこからまた始まるのもいいかなって思うの。

それから便箋の水滴の跡はわたしの涙。汚くなってしまったけれど、分かってほしくてそのまま使うことにします。

 

また手紙書きますね。来月に絶対。

楽しみにしておいてとはいえないけれど、でも受け取ってくれて読んでもらえると嬉しいです。ありがとう。

 

かしこ

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