無料小説 処女作品@「愛するということ」第八章 =48=

正樹はハッとして目を覚ました。どうやら今見ていたものは夢だったようだ。それにしても酷い悪夢だった。彼は思った。正樹は今、どこか分からない場所で仰向けに横となり天井を見ている状態だった。彼はこの横になった状態に対して、何やら違和感を覚えた。それは場所がどうとか言うことではなく、自身の体がまるで宙に浮いているかの様にふわりとして感じたからだ。服は寝間着のような衣類にいつの間にか変わっている。正樹は自分の背中より下から様々な機器の音や人の声、そしてまた、消毒液の様な余り嗅いだ記憶が無い匂いがする事にふと気が付いた。正樹は思わず寝返る様にして下を確認した。彼が目を向けた其処には、何と、危篤状態である自分の姿があった。正樹は驚愕した。正樹は脳挫傷で意識不明の重体だった。現段階では生存確率は極めて低く、たとえ奇跡的に意識を回復させたとしても、後遺症によって社会復帰までには大分時間が掛かるという話を、駆け付けた佐代子達は聞いていた。 “無料小説 処女作品@「愛するということ」第八章 =48=” の続きを読む