無料小説 処女作品@「愛するということ」第八章 =45=

愛すると言う事~第八章

香織が完全と居なくなってから、正樹は久しぶりに再び孤独な休日の繰り返しに戻っていた。彼女と別れてから最初の日曜。この日、正樹は一日中何もする気が起きなかった。正樹は今、部屋に一人物音を立てる事なく壁にも垂れて座り込んでいる。正樹は向かい側の白い壁の上辺りを見た。石膏ボードの上にクロスが貼られたこの窮屈な部屋の白い壁には、香織から貰った少し可愛い掛け時計が下っている。香織は二人の時間をこれから大切にしてほしいと、それを付き合って最初のころ正樹に贈った。正樹はその掛け時計をただ呆然と眺めては、香織の気持ちを踏み躙った自分に対して怒りとやるせなさを込上げた。恵の時と言い香織の時と言い、自分は何て勝手で愚かなのだろう。繰り返してしまった自分の浅ましさに、正樹は心底嫌気がさしたのだった。 “無料小説 処女作品@「愛するということ」第八章 =45=” の続きを読む